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何もかも一生懸命やることないんだよ

2016/03/05
昨日、久々に夜の街に出て友人たちと飲み会をしました。

出かける前になってずどーんと億劫になってしまい、行くのをやっぱり止めようか・・・と思ったのですが、どうしても性格上「ドタキャン」が出来ない私です。
行くまでダラダラとPCをいじったり、タバコに逃げたりしていたのですが、もう支度をしないと間に合わない・・・というぎりぎりの時間になってようやく久々に化粧を始めました。変わって行く自分の顔を気色悪く感じ、服を着替えてもその不快感が消えませんでした。何だか仮面を被って武装したみたいな気分に陥りました。

夜の街は本当に久々で、しかも週末で送別会の季節とあって人の多さにくらくらします。
かつては飲み会大好きでうきうきと歩いた街なかを、私は人ごみを避けつつオドオドと決められた居酒屋に向かって歩きました。
耳栓はさすがに店の前で外し、店の扉が開くと、わーん…と物凄い喧騒と共に居酒屋独特のあの空気が私をめがけて押し寄せてきて、思わず後ずさりしてしまいました。
友人たちはもう来ていて、私を歓声とともに快く迎えてくれたので、何だか不意に涙がでそうになる私。
しばらく落ち着くまで、緊張のあまり誰とも目を合わせられなかったのですが、次第に自然に元通りに話せるようになりました。

「皆は仕事しているのに、私は毎日仕事もせずに非生産的な時間を費やしている…」という、例の焦燥感、罪悪感は今回は不思議と頭をもたげて来ませんでした。
というのも、今回会った友人たちは皆、私よりもだいぶ年下で、私だって彼女の年齢の頃は今の彼女たちのように必死に仕事をこなしていたのです。
「今まで一生懸命やってきたのだから、今は休む期間だよ。」行きの電車の中でぼんやりと、以前別の友人にそう言われたことを思い出したら、何だか気が楽になったのでした。

懐かしさが不安感や居心地悪さをだんだんと沈静化してくれて行き、目まぐるしく変わる話題や、皆の近況報告、職場で共に働いていた頃の思い出話などに花が咲き、混雑のために時間制だったのでたった2時間強でしたが、結果的には「行ってよかった」と気持ちの良い精神状態で帰途に着くことが出来ました。

ところで、私の近況報告ですが、もう面倒臭くなったので。
「ずっと家で専業主婦(無職主婦)してダラダラしてる」と、正直に伝えました。
すると、「身体の方はもういいの?」と訊かれたので、核心ついてきたな…と思いつつ、
「まだすっかり良くなってないんだけど、最初の頃に比べたらだいぶ良くなったよ。」
と答えたら、案の定、「どこが悪かったの?」と訊かれました。

──来たよ。来た来た。

内心、物凄く迷ったのですが、私は正直に今の自分の状態を伝えることにしました。
(うつになった経緯に関しては適当に濁しました。もう思い出したくないので)
雰囲気いかんではオープンにするのは止めようと思っていたのですが、こう単刀直入に核心に触れられては(昔からズバズバ突いてくる人なんです。(笑))誤魔化すのも面倒だし、何だか私自身も聞いて欲しい気持ちになっていたのです。
これは私にとって、物凄い内面の変化です。

今まで私は、友人にはほんの限られた人以外、うつであることには触れないで付き合って来ました。もちろん訊かれもしないのに自分からうつであることを告げたりはしませんが、近況などを訊かれても、言葉を濁して回避してきました。
何故かうつであることを告げることに後ろめたい気持ちがあり、告げたことによって相手も困惑するのではないか、下手に気を遣わせるのではないか…と不安で、どうしてもオープンにすることが出来ませんでした。
うつになったのは「恥ずかしいこと」「悪いこと」「弱いこと」と、自分の中にも長いこと、うつになった自分を恥じる劣等感がいつも心のどこかにこびり付いていたのです。
けれども、最近「もういいんじゃないか」という気持ちが心の中に芽生えつつあります。

頑張って頑張って仕事をしていたのも私。
けれども頑張って頑張りすぎて壊れてうつになったのも私。
そして今、それを立て直そうとひとり焦りながら必死に前を向こうとしているのも私なのです。
それは決して恥ずかしいことでも、いけないことでもありません。
私自身が「頑張りすぎた私」を認めてあげなければ、誰だって受け入れてくれないに決まっています。

告げると皆から「ま~た頑張りすぎちゃったんでしょう。」と一斉に言われてびっくり。

「昔から頑張りすぎなとこ、あったもんね。」
「そんなの適当にやればいいのにってとこも、きっちりやるから~。」
「絶対、受けるもんね。断らないの。」
「結構ナーバスだったよね。」

口々に、私のことを皆でそう評します。
私はびっくりしました。
自分では、それを出さないように気を遣っていたつもりだったのです。
本当は完璧主義で、神経質で、人に言われた小さなこともいつまでもグチグチと気にするネガティブな小心者の私。
それを見抜かれるのが嫌で、表面上ではいつも適当なことばかり口にしていて、皆を笑わせ、どちらかと言うと「大雑把」な人間を演じてきたつもりの私でした。
けれども皆はとっくに、そんな私の本質を見抜いていたのです。

「そんなにさ、何もかも一生懸命やることないんだよ。
皆テキトーなんだから。」


ひとりの言った言葉に皆笑いましたが、笑いながらも涙ぐみそうになった私です。
以前の私なら、憤慨して「それがだからできないんだよ!」と心の中で毒づいたかもしれません。
けれどもその時の私は、素直にその言葉に笑うことが出来たのです。


うつ病と診断されてもうすぐ2年。
診断される前のずっと不安定で不調だった時期を入れれば、もう5年近くなるかもしれません。
未だにアップダウンが激しく、落ちこんで寝込んだり、また這い上がったりの連続で、焦燥感や不安感や劣等感まみれの毎日ですが、確かに少しずつ、私の中では何かが変化しつつあるのかも・・・とふと思った夜でした。






色々食べたけど、結局コレに落ち着くのであった……

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15:57 うつになって感じたこと | コメント(6)
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