疲れると甘いものが欲しくなる
2015/12/27
私はエレベーターが苦手です。
満員電車に乗れないのと同じ理由で、狭い空間に他人と間近な距離で閉じ込められるのがどうもダメなのです。
うつになってからはそれが一層酷くなり、どん底の時はエレベーターに乗ることが困難でした。
調子が悪いと不安発作が起きてしまい、途中の階で慌てて降りたりしていました。
だいぶ回復した今でも、駅や街はもちろん、どんなに荷物が多くても、疲れていても、階段かエスカレーターをなるべく使います。高齢の父母と行動を共にすると、あれば必ずエレベーターに真っ直ぐ向かうので、その時は仕方なく一緒に乗っています。エスカレーターも人との距離が割と狭められるので苦手ですが、階段はまだ自分のペースで昇降できるので幾分気が楽です。
うちのマンションでも、なるべく階段を使っています。(運動、運動!…と自分に言い聞かせる)
幸い私の部屋はそんなに高層階でもないので、上がるのにはエレベーターを使っても、降りるのには殆ど使いません。
なるべく乗りたくないのです。
うつが酷い時は、とにかく人に会うのが辛く、怖くて仕方がありませんでした。
マンションのエレベーターに乗ることも本当に苦痛でした。
ロビーで住人に出くわすのも嫌だし、お喋り好きな管理人さんに話しかけられるのも億劫でした。(管理人さん、ほんとにいい人なのですが…ごめんなさい)
私は急に話しかけられるのが苦手で、咄嗟に言葉が出てこないのです。話を振られても、顔が強張ってしまい、上手く受け答えが出来ません。なので、ロビーを通る時は軽く管理人さんに会釈だけして(思い切り笑顔で)、出来るだけ早くエレベーターに向かっていました。
ロビーのポストで郵便物を手繰り寄せていて人の気配がすると、「あ、お先にどうぞ。」という感じに先方へ声をかけて、エレベーターに同乗するのを避けていました。
中には親切な方がいて、ロビーに人がいると一機しかないエレベーターに乗って待っていてくれたりするのです。
今まで住んでいたアパートは小さなところで、エレベーターはもちろん、ロビーなんかない造りでした。
この中規模のマンションに引っ越してきて最初にびっくりしたことは、住人の方達の中に、全く挨拶を返してくれない人が割といることです。
「こんにちは」「おはようございます」と、出くわしたら互いに挨拶をするのはもう普通のことだと思っていたのですが(そんな熱くマナー論を説いてる訳ではありませんが)、中には挨拶をしても、聞こえていないのか無言で横を通り過ぎる人、会話に夢中になっていて、目が合っても無視する人も少なくありません。
私の「こんにちは」だけが宙に浮いてしまいます。
──声が小さかったかな…?と思ったりするのですが、正直あまりいい気持ちではありません。
そんな小さなことでプチ落ち込み状態になることさえあります。(他愛ないことで落ち込むうつ…)
ところが先日、びっくりするような子供に遭遇しました。
マンションに帰りつき、郵便物を取ってエレベーターに向かうと、ランドセルを背負った小学3,4年生くらいの女の子がもう先に待っていました。
…内心、あー…と億劫になりました。
申し訳ないのですが私は子供が苦手で、子供が登下校する時間帯は、出くわすのが億劫で殊更に外出を避けているくらいなのです。
ところが、そんなひとり悶々としている私の気配を感じたのか、彼女がいきなり振り返って、こぼれるような笑顔で
「こんにちは。」──と言ったのです。
私はほんとにびっくりしました。
(──別に驚くほどのことでもないですが…。こんなに愛想よく子供が挨拶してくれたのはここに来て初めてでした。子供も挨拶してくれない子が多いね、とダンナと話していたのです)
それだけでなく彼女は、エレベーターが来ると乗り込み、自分の階数のボタンを押して、私に笑顔で尋ねてきました。
「何階ですか?」
「…あ、5階お願いします。すみません。」
私はすっかり感動してしまって(些細なことですが)、ついつい彼女に話しかけてしまいました。
「えらいね。いつもこうしてるの?」
「はい。」
彼女ははにかんだ様子で、それでもきっぱりと答えます。
「お母さんにそうしなさいって言われてるの?」(すっかり物好きなおばさんの私)
「はい、そうです。」
「えらいねー。お母さんも立派な人なんだねー。」
すると彼女が嬉しそうにまた笑顔を向けてきました。
さよならーと言って先に降りていく彼女を見送って、私はすっかり感心してしまいました。
きっと、あの子のお母さんはとてもきちんとした方なのでしょう。
私は自分があのくらいの年齢の時、ああいうふうにしっかりしてたとは到底思えません。
すっかりいい気分になって、嫌いなはずのエレベーターの中で、ひとりにこにこしてしまいました。
大嫌いな暗くて狭い箱の中で、苦手な子供が至近距離にいても、全く不快でないどころかとても穏やかな気分になれたのです。
たったあれだけのことなのに、何だか不思議な気持ちです。
……なんか最近、ほんわか話ばかりになってる気が……
最近、こういう心の動きが多いなあ…。
うつで不安定なせいで、感情や感覚がの全てが、過敏になっているのかもしれません。
疲れると甘いものが欲しくなりますが、それとなんか似ています。
ほんわかとあたたかいものが最近妙に恋しい、私なのでした。
ももが来てから、ちいがヒナの時の鳴き方をよくするようになってしまった。
「赤ちゃん返り」?ってインコにもあるのかな。

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満員電車に乗れないのと同じ理由で、狭い空間に他人と間近な距離で閉じ込められるのがどうもダメなのです。
うつになってからはそれが一層酷くなり、どん底の時はエレベーターに乗ることが困難でした。
調子が悪いと不安発作が起きてしまい、途中の階で慌てて降りたりしていました。
だいぶ回復した今でも、駅や街はもちろん、どんなに荷物が多くても、疲れていても、階段かエスカレーターをなるべく使います。高齢の父母と行動を共にすると、あれば必ずエレベーターに真っ直ぐ向かうので、その時は仕方なく一緒に乗っています。エスカレーターも人との距離が割と狭められるので苦手ですが、階段はまだ自分のペースで昇降できるので幾分気が楽です。
うちのマンションでも、なるべく階段を使っています。(運動、運動!…と自分に言い聞かせる)
幸い私の部屋はそんなに高層階でもないので、上がるのにはエレベーターを使っても、降りるのには殆ど使いません。
なるべく乗りたくないのです。
うつが酷い時は、とにかく人に会うのが辛く、怖くて仕方がありませんでした。
マンションのエレベーターに乗ることも本当に苦痛でした。
ロビーで住人に出くわすのも嫌だし、お喋り好きな管理人さんに話しかけられるのも億劫でした。(管理人さん、ほんとにいい人なのですが…ごめんなさい)
私は急に話しかけられるのが苦手で、咄嗟に言葉が出てこないのです。話を振られても、顔が強張ってしまい、上手く受け答えが出来ません。なので、ロビーを通る時は軽く管理人さんに会釈だけして(思い切り笑顔で)、出来るだけ早くエレベーターに向かっていました。
ロビーのポストで郵便物を手繰り寄せていて人の気配がすると、「あ、お先にどうぞ。」という感じに先方へ声をかけて、エレベーターに同乗するのを避けていました。
中には親切な方がいて、ロビーに人がいると一機しかないエレベーターに乗って待っていてくれたりするのです。
今まで住んでいたアパートは小さなところで、エレベーターはもちろん、ロビーなんかない造りでした。
この中規模のマンションに引っ越してきて最初にびっくりしたことは、住人の方達の中に、全く挨拶を返してくれない人が割といることです。
「こんにちは」「おはようございます」と、出くわしたら互いに挨拶をするのはもう普通のことだと思っていたのですが(そんな熱くマナー論を説いてる訳ではありませんが)、中には挨拶をしても、聞こえていないのか無言で横を通り過ぎる人、会話に夢中になっていて、目が合っても無視する人も少なくありません。
私の「こんにちは」だけが宙に浮いてしまいます。
──声が小さかったかな…?と思ったりするのですが、正直あまりいい気持ちではありません。
そんな小さなことでプチ落ち込み状態になることさえあります。(他愛ないことで落ち込むうつ…)
ところが先日、びっくりするような子供に遭遇しました。
マンションに帰りつき、郵便物を取ってエレベーターに向かうと、ランドセルを背負った小学3,4年生くらいの女の子がもう先に待っていました。
…内心、あー…と億劫になりました。
申し訳ないのですが私は子供が苦手で、子供が登下校する時間帯は、出くわすのが億劫で殊更に外出を避けているくらいなのです。
ところが、そんなひとり悶々としている私の気配を感じたのか、彼女がいきなり振り返って、こぼれるような笑顔で
「こんにちは。」──と言ったのです。
私はほんとにびっくりしました。
(──別に驚くほどのことでもないですが…。こんなに愛想よく子供が挨拶してくれたのはここに来て初めてでした。子供も挨拶してくれない子が多いね、とダンナと話していたのです)
それだけでなく彼女は、エレベーターが来ると乗り込み、自分の階数のボタンを押して、私に笑顔で尋ねてきました。
「何階ですか?」
「…あ、5階お願いします。すみません。」
私はすっかり感動してしまって(些細なことですが)、ついつい彼女に話しかけてしまいました。
「えらいね。いつもこうしてるの?」
「はい。」
彼女ははにかんだ様子で、それでもきっぱりと答えます。
「お母さんにそうしなさいって言われてるの?」(すっかり物好きなおばさんの私)
「はい、そうです。」
「えらいねー。お母さんも立派な人なんだねー。」
すると彼女が嬉しそうにまた笑顔を向けてきました。
さよならーと言って先に降りていく彼女を見送って、私はすっかり感心してしまいました。
きっと、あの子のお母さんはとてもきちんとした方なのでしょう。
私は自分があのくらいの年齢の時、ああいうふうにしっかりしてたとは到底思えません。
すっかりいい気分になって、嫌いなはずのエレベーターの中で、ひとりにこにこしてしまいました。
大嫌いな暗くて狭い箱の中で、苦手な子供が至近距離にいても、全く不快でないどころかとても穏やかな気分になれたのです。
たったあれだけのことなのに、何だか不思議な気持ちです。
……なんか最近、ほんわか話ばかりになってる気が……
最近、こういう心の動きが多いなあ…。
うつで不安定なせいで、感情や感覚がの全てが、過敏になっているのかもしれません。
疲れると甘いものが欲しくなりますが、それとなんか似ています。
ほんわかとあたたかいものが最近妙に恋しい、私なのでした。
ももが来てから、ちいがヒナの時の鳴き方をよくするようになってしまった。
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