階段の途中で…
2015/12/24
今日は歯医者の日でした。
先週型を取ったので、新しい詰め物がカチッとはまり、やれやれと思っていたら、
「反対側の同じ歯、小さいから気付かなかったかもしれないけど詰め物とれてるよ。ここも型取ってやり直しましょう。」と言われ、椅子に深く深く沈み込む私…。
歯医者通いは来年も継続しそうです。
どのくらい続くんだろう……(泣)
そして先日は心療内科の今年最後の通院日でした。
心理テストの結果が出ていたのですが、先生に開口一番、
「まだまだ不安定だねえ…。」と言われて思わず頷いてしまいました。
解答用紙にあんなにネガティブなことばかり羅列していたので、案の定なことを色々言われました。
「自分を全く認めてない」
「他人からどう思われているか、それが色んな判断の基準になっている」
「常に他人と自分を比べて、自分を否定するネガティブな感情にすぐに囚われる」
「色々なことを『義務化』する傾向にあり、それが自分を苦しめている」
「物事にすぐに白黒をつけたがる傾向にある」
「不満、不安を内に蓄積しやすい」
…などなどで、私全く良くなってないじゃん!と立ち上がりたくなるくらいの結果でした。
「まあ最初の頃に比べれば症状も落ち着いてるし、表情も明るくなって話し方もはっきりしてきてるからね。必ず良くなるから。焦らずに行きましょう。」
先生の笑顔に少し救われた感じです。
テストの結果如何では薬を変えてみるかもしれないと言われていましたが、とりあえずこのまま行きましょうとのことで胸を撫で下ろしました。薬を変えたり、量を増やされたりすると途端に体調が狂うので、年末年始に向けてそれは何としても避けたかったのです。
「色々価値観とか、自分の気持ちの持って行き方を変えられるといいんだけどね。」
先生は簡単に言いますが、自分の持っている価値観を変えることほど難しいことはありません。
よっぽどのことがないと無理だと思う……。
耳栓については一日中殆ど装着している状態で、先生はそれがとても気になっているらしい…。
以前、「一日に30分とか外して試してみて。無理しないでいいから。」と言われていたのです。
「どうです?試してみましたか?」との先生の問いに、私は即答。
「無理です。外した途端にドキドキしてきて我慢できなくてデパス飲んじゃいます。」
先生はそうかあ…と天井を仰ぎ見、苦笑。
「まあ無理しないでいいから、少しずつ試してみて。」とのことでした。
その後、混みまくった薬局で30分以上待たされ、苛々しながらクリスマスで湧いてる街中を避けて真っ直ぐ帰途につきました。
電車はほどほどの混みようで、私は先生に言われたことをあれこれ反芻しながら落ち込み気味で座っていました。
すると、途中の駅から乗ってきた大学生くらいの男の子が、耳障りな音をさせながら近づいてきました。
瞬間、「うわ。近くに来るなよ~」と祈ったのですが、空いてた真横にどっかりと座られてしまい、私は彼のヘッドホンから漏れるシャカシャカ音にたちまち包まれてしまいました。(電車なんかで、傍に来て欲しくない人ほど傍に来る…そんな経験が多い私です)
最近ヘッドホンの性能も上がってきているのか、あまりシャカシャカいわせてる人って見かけなかったんですが…。
すぐに耳栓を(遠くまでの外出時は危ないので外して携帯しています)…と思ったのですが、シャカシャカ君の隣で、これ見よがしに耳栓を取り出して装着をする…という行為が人目が気になってどうしてもどうしても出来ないのです。
私の場合、どうしても我慢が出来ずに動悸がしてくるので、降りるふりをして車両を変えました。
自分の駅に着いたので降りると、なんとシャカシャカ君が前方を歩いてるではありませんか。
──なんだ、同じ駅かあ…。
私は少し離れて人の列の後ろに加わり、階段を登り始めました。
すると、ふいに前がつかえたので「?」と思い前方を見上げると、あの彼が階段の途中で立ち止まり、なにやらごそごそやっているのです。
私の苛々はたちまちMAXに達しました(笑)
きっと立ち止まってスマホでもいじってるに違いありません。
他の人達は皆、立ち止まっている彼を避けるようにして階段を昇っています。
全くどこまで迷惑な人なんだ~!私はムカムカしながら彼の横を通り過ぎつつ、ふと見遣ると…。
彼の足元、階段の途中でスズメが死んでいたのです。
この駅は吹き抜け構造になっていて、よく迷い込んできた鳩やスズメが構内をバタバタしているのですが、うろうろしているうちにガラスにでもぶつかってしまったのか、彼の足元には固く縮んだスズメの骸がありました。
次の瞬間、私は思わず立ち止まってしまいました。(私も迷惑)
彼が相変わらずシャカシャカ言わせながら、自分のポケットからハンカチ(?)を出して、スズメの骸を優しく包み取ったのです。
どうするんだろう…と何となく彼の後についてエスカレーターを降りていくと、彼は駅の近くにある竹藪へと歩いて行きました。
そこで彼を目で追うのを止めてしまったので、後はどうしたのか判りません。
竹藪へスズメを埋めてやりに行ったのか、置きにいったのか……。
とにかくあのスズメの骸が、他人に跨れたり避けられたりしながら階段に放置されたままになっているのを、彼は救い上げたのでした。
自分だったらどうしただろう…と私は後になって考えてしまいました。
階段を昇って行く他の人達と同じように、慌てて避けて昇って行ったかもしれない。
びっくりして眉を顰めて。……それだけかもしれない。
あのシャカシャカ君みたいなことは到底できなかったと思います。
私は電車の中で彼に遭遇した途端に「五月蠅い、迷惑な人」とすぐに認識して過剰に意識し、嫌悪したけれど、そういう人にもあんな面があるんだなあ。
自分の単純さに嫌気が差しますが、これだけのことで彼に対する印象がころっと変わってしまったのです。
──シャカシャカ君、いいとこあるじゃん…。
何だか心が温かくなった光景でした。
先生の「色々価値観とか、自分の気持ちの持って行き方を変えられるといいんだけどね。」という言葉を後で思い出しました。
価値観を変えるのはなかなか難しいけれど、気持ちの持って行き方は、案外単純なことで変えられるきっかけがあるのかもしれません。
あくまでも私の場合ですけれど…。
──だけど、シャカシャカはやっぱり迷惑だなあ…。
うちにいる観葉植物たち。
まめに日に当ててるけど、最近あまり元気がないのもいる。

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先週型を取ったので、新しい詰め物がカチッとはまり、やれやれと思っていたら、
「反対側の同じ歯、小さいから気付かなかったかもしれないけど詰め物とれてるよ。ここも型取ってやり直しましょう。」と言われ、椅子に深く深く沈み込む私…。
歯医者通いは来年も継続しそうです。
どのくらい続くんだろう……(泣)
そして先日は心療内科の今年最後の通院日でした。
心理テストの結果が出ていたのですが、先生に開口一番、
「まだまだ不安定だねえ…。」と言われて思わず頷いてしまいました。
解答用紙にあんなにネガティブなことばかり羅列していたので、案の定なことを色々言われました。
「自分を全く認めてない」
「他人からどう思われているか、それが色んな判断の基準になっている」
「常に他人と自分を比べて、自分を否定するネガティブな感情にすぐに囚われる」
「色々なことを『義務化』する傾向にあり、それが自分を苦しめている」
「物事にすぐに白黒をつけたがる傾向にある」
「不満、不安を内に蓄積しやすい」
…などなどで、私全く良くなってないじゃん!と立ち上がりたくなるくらいの結果でした。
「まあ最初の頃に比べれば症状も落ち着いてるし、表情も明るくなって話し方もはっきりしてきてるからね。必ず良くなるから。焦らずに行きましょう。」
先生の笑顔に少し救われた感じです。
テストの結果如何では薬を変えてみるかもしれないと言われていましたが、とりあえずこのまま行きましょうとのことで胸を撫で下ろしました。薬を変えたり、量を増やされたりすると途端に体調が狂うので、年末年始に向けてそれは何としても避けたかったのです。
「色々価値観とか、自分の気持ちの持って行き方を変えられるといいんだけどね。」
先生は簡単に言いますが、自分の持っている価値観を変えることほど難しいことはありません。
よっぽどのことがないと無理だと思う……。
耳栓については一日中殆ど装着している状態で、先生はそれがとても気になっているらしい…。
以前、「一日に30分とか外して試してみて。無理しないでいいから。」と言われていたのです。
「どうです?試してみましたか?」との先生の問いに、私は即答。
「無理です。外した途端にドキドキしてきて我慢できなくてデパス飲んじゃいます。」
先生はそうかあ…と天井を仰ぎ見、苦笑。
「まあ無理しないでいいから、少しずつ試してみて。」とのことでした。
その後、混みまくった薬局で30分以上待たされ、苛々しながらクリスマスで湧いてる街中を避けて真っ直ぐ帰途につきました。
電車はほどほどの混みようで、私は先生に言われたことをあれこれ反芻しながら落ち込み気味で座っていました。
すると、途中の駅から乗ってきた大学生くらいの男の子が、耳障りな音をさせながら近づいてきました。
瞬間、「うわ。近くに来るなよ~」と祈ったのですが、空いてた真横にどっかりと座られてしまい、私は彼のヘッドホンから漏れるシャカシャカ音にたちまち包まれてしまいました。(電車なんかで、傍に来て欲しくない人ほど傍に来る…そんな経験が多い私です)
最近ヘッドホンの性能も上がってきているのか、あまりシャカシャカいわせてる人って見かけなかったんですが…。
すぐに耳栓を(遠くまでの外出時は危ないので外して携帯しています)…と思ったのですが、シャカシャカ君の隣で、これ見よがしに耳栓を取り出して装着をする…という行為が人目が気になってどうしてもどうしても出来ないのです。
私の場合、どうしても我慢が出来ずに動悸がしてくるので、降りるふりをして車両を変えました。
自分の駅に着いたので降りると、なんとシャカシャカ君が前方を歩いてるではありませんか。
──なんだ、同じ駅かあ…。
私は少し離れて人の列の後ろに加わり、階段を登り始めました。
すると、ふいに前がつかえたので「?」と思い前方を見上げると、あの彼が階段の途中で立ち止まり、なにやらごそごそやっているのです。
私の苛々はたちまちMAXに達しました(笑)
きっと立ち止まってスマホでもいじってるに違いありません。
他の人達は皆、立ち止まっている彼を避けるようにして階段を昇っています。
全くどこまで迷惑な人なんだ~!私はムカムカしながら彼の横を通り過ぎつつ、ふと見遣ると…。
彼の足元、階段の途中でスズメが死んでいたのです。
この駅は吹き抜け構造になっていて、よく迷い込んできた鳩やスズメが構内をバタバタしているのですが、うろうろしているうちにガラスにでもぶつかってしまったのか、彼の足元には固く縮んだスズメの骸がありました。
次の瞬間、私は思わず立ち止まってしまいました。(私も迷惑)
彼が相変わらずシャカシャカ言わせながら、自分のポケットからハンカチ(?)を出して、スズメの骸を優しく包み取ったのです。
どうするんだろう…と何となく彼の後についてエスカレーターを降りていくと、彼は駅の近くにある竹藪へと歩いて行きました。
そこで彼を目で追うのを止めてしまったので、後はどうしたのか判りません。
竹藪へスズメを埋めてやりに行ったのか、置きにいったのか……。
とにかくあのスズメの骸が、他人に跨れたり避けられたりしながら階段に放置されたままになっているのを、彼は救い上げたのでした。
自分だったらどうしただろう…と私は後になって考えてしまいました。
階段を昇って行く他の人達と同じように、慌てて避けて昇って行ったかもしれない。
びっくりして眉を顰めて。……それだけかもしれない。
あのシャカシャカ君みたいなことは到底できなかったと思います。
私は電車の中で彼に遭遇した途端に「五月蠅い、迷惑な人」とすぐに認識して過剰に意識し、嫌悪したけれど、そういう人にもあんな面があるんだなあ。
自分の単純さに嫌気が差しますが、これだけのことで彼に対する印象がころっと変わってしまったのです。
──シャカシャカ君、いいとこあるじゃん…。
何だか心が温かくなった光景でした。
先生の「色々価値観とか、自分の気持ちの持って行き方を変えられるといいんだけどね。」という言葉を後で思い出しました。
価値観を変えるのはなかなか難しいけれど、気持ちの持って行き方は、案外単純なことで変えられるきっかけがあるのかもしれません。
あくまでも私の場合ですけれど…。
──だけど、シャカシャカはやっぱり迷惑だなあ…。
うちにいる観葉植物たち。
まめに日に当ててるけど、最近あまり元気がないのもいる。

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