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つぶやきながらイルミネーションの中を行く

2015/12/11
気がつけばもう師走も半ば。季節は容赦なく巡ります。
毎日毎日まるで時間が止まったような、世間から取り残されているような隠遁生活を送っている私にも、きちんと年末はやってくるんですよね~!(当たり前)

以前はクリスマスや忘年会、年越しと様々なイベントの多い、空気の冷たいこの季節が私は大好きでした。
一年で一番好きな季節だったかもしれません。
クリスマスが終わると殺人的な年末スケジュールで仕事に追われ、慌ただしくそれをこなして仕事納め。
これまた慌ただしく年末の挨拶があちこちで飛び交い、忘年会に突入。
そして休みに入ってやっとしたくてたまらなかった大掃除に手を付けて、間に合わずに年越し…と、あのせわしない空気が好きだったのかもしれません。
年末であろうとなかろうと、変化のない生活を送っている今の私には、まるで無関係な空気です。

うつになってから二度目の年末ですが、昨年どうしていたかな、とツイログを見てみると…。

新しい年になるけど、単にいつもと同じように今日から明日になるだけ。
それに区切りがある時が来ただけ。これからもずっとそれの繰り返し。
歳を重ねていくうちに、そんなふうに思うようになったのって何故なんだろ。
若い頃は、年が変わると何もかもリセットされるような気がしてわくわくした。


───とか、呟いてました。
どうやらどん底の真っ只中だったようです…。
けれども一年経つというのに、あまり進歩の無い精神状態でいる私。
寛解への道のりは長いです。


いつも心療内科は午前中の人の少ない時間に予約を入れているのですが、先日は用事があり、仕方なく午後のわりと遅い時間に予約をずらしてもらっていました。
前回の心理テストを提出し、(読み返してみるとあまりのネガティブさに吐き気がした。結果が恐ろしい…)いつもの通り別段変わったこともなく診察を済ませて外へ。

暗くなり始めた街はクリスマス一色で、鮮やかな色彩で溢れ返っています。
あちこちにツリーだの、リースだの、サンタだの、トナカイだの。
花屋にはポインセチアだの、シクラメンだの…。
目を閉じようにも雑踏で閉じられず、瞼の裏にまで焼き付きそうなその溢れる色彩にだんだん私は頭が痛くなってきました。
怒涛のように人ごみのざわめきが頭の中へ乱入してきます。
これだから人の多い時間は駄目なのです。
目に映る、耳に入る全ての情報を頭の中に取り込もうとしてしまい、パニックに陥るのです。
(幽霊が見える人で、制御できない人ってこんな感じなんだろか)

──前から、声の大きい女の子の集団が道に広がって歩いてくる。うるさい。
──子供が目の前を競うようにして走って行って危ない。親は?親はずっと後ろでおしゃべり。
──横断歩道を渡るとき、前から自転車が来るのが怖い。右折してくる車が怖い。
──男の子の集団がずっとイルミネーションの前で写真撮ってて、邪魔。
──なんであんなところに自転車止めてるんだろう、迷惑。

そういったすべての情報を私の脳は拾い、取り込み、対処しようと働くのでへとへとになってしまうのです。
以前よりましになったものの、まだまだ人ごみを歩くのは苦手です。
最近、私はこういう時に自分を落ち着かせる呪文を見つけたので、口にするようにしています。

「必要ない、必要ない」

……某生命保険会社のブラックスワンのようになってますが……(笑)

この情報は私には関係ないよ、だから取り込む必要がないんだよ、という意味です。

喧騒の中で自分が不安定になって危なそうな時に、この呪文を呟きます。
傍から見れば、かなり危ない人です、私。

子供が騒いでいようが、おばさんたちが輪になって道を塞いでいようが、通り過ぎれば済む話。
いちいち気に留めて疲れなくてもいいんだよ、と自分に言い聞かせているのです。
バカみたいですが、何となくこれが効果があり、脳がはっと気がついて広く周りにアンテナを張るのを少しは止めてくれるような気がするのです。
まあ、気休めといったらそれまでですが。
あまりひどいとこの呪文も効果がなく、耳栓とデパスのお世話になってしまいます。

……だけど、これからの季節、呟く機会が増えそうだなあ…この呪文。
そんなことを考えて少し憂鬱になってしまいました。

今日もひたすらぶつぶつ呟きながら、眩しいイルミネーションが溢れ返る街の中を行く私です。




12月だけクリスマス仕様になるぬいぐるみ

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22:42 うつになって感じたこと | コメント(4)
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